アメリカで制作された映画『天使にラブソングを』

天使にラブソングを

『天使にラブソングを』は1992年に公開された映画作品です。
修道院を舞台にした物語で、この物語で主役を演じているのはアフリカ系アメリカ人のベテラン女優です。
この物語の主人公は酒場で歌を歌って生計を立てている貧しい女性歌手で、ネバダ州にあるナイトクラブで彼女は毎夜、酔った客たちを相手に歌を歌っていました。
主人公がこのナイトクラブで働くことができたのは、歌が上手かったからだけではなく、ネバダ州一円に勢力を持っている地元の悪名高いマフィアと親しい関係だからです。
彼女はマフィアのボスと愛人の関係でしたが、マフィアの方は彼女をそれほど愛していませんでした。
彼女にプレゼントを贈る時にも、本妻の持っているもので使わなくなったものを彼女にプレゼントするようなこともあり、彼女からはあまり快く思われていませんでした。
そんな二人の関係に大きな転機が訪れたのは、ある日に起こった出来事がきっかけです。
主人公は殺人現場を偶然目撃してしまうのですが、その時人を殺していたのは愛人のマフィアでした。
マフィアは自分を裏切った人間に制裁を加えるために殺人をしたのですが、相手を殺すところを愛人の歌手に見られることまで予想していませんでした。
自分が人殺しをしたことを警察に訴えられれば、刑務所に送られることはわかっていたので、マフィアは彼女が他の誰かに自分の人殺しのことを話してしまう前に、彼女を始末してしまおうと考えるようになります。
マフィアは自分の部下に命じて彼女を殺そうとしますが、彼女の命が狙われていることに気づいた警察は、マフィアに殺される前に彼女を重要参考人として保護しました。
裁判が始まる前に彼女の命が狙われることを恐れた警察は、彼女の身の安全を守るために、彼女を安全な場所に保護します。
それが一軒の修道院でした。
彼女が保護されたのはカトリック系の真面目な修道院で、これまで好き勝手に生きてきた主人公にとっては、決して居心地の良い場所ではありませんでした。
ですが、この修道院を抜け出したらマフィアから命を狙われることはわかっていたので、彼女は修道院で尼僧として生活することを受け入れるようになります。
彼女がこの修道院での生活を楽しむことができるようになったのは、それからすぐのことです。
彼女が歌が上手いことを知った周りの人たちは、彼女に修道院で結成されている聖歌隊の指揮者になってくれるように頼むのですが、無暗に断ることもできなかったことから、彼女はこの仕事を引き受けます。
彼女が来る前は、この修道院の聖歌隊は非常にレベルが低かったのですが、彼女はこの聖歌隊の技術を一から鍛え上げて、だんだんとメンバーたちのレベルも上がっていきました。
主人公は歌手としてこれまで人前で多くの歌を歌ってきた経験を生かして、聖歌隊のレベルがさらに向上できるように努力を続けますが、そのうちに彼女は、ただ聖歌をそのまま歌っているだけではつまらないと考えるようになります。
そんな時に彼女が思いついたのは聖歌隊の歌う聖歌に独自のアレンジをすることでした。
彼女が考え付いたアレンジは、ポップス風の成果をアレンジすることで、彼女が改良を加えた聖歌は一般のものとは大きく異なった非常に個性のある歌でした。
彼女の自由なやり方に反発したのは修道院の院長でしたが、彼女が成長させた聖歌隊の歌う聖歌は地元の人たちにも評判になり、聖歌隊と彼女は町中の人から愛されるようになります。
歌の練習を通じて、主人公と周りの修道女との友情も芽生え、次第に彼女はこの修道院になくてはならない存在になっていきました。
物語の後半では主人公の居場所がマフィアに知られてしまうことにより大きなトラブルが起こるのですが、最後の最後まで見どころの多い映画です。